「観光によるまちづくり」を推進するための人材不足

「観光によるまちづくり」を推進するための資源は何でしょうか。
企業経営理論でお馴染みの「ヒト、モノ、カネ」で考えてみます。

ヒト=推進主体(日本版DMOなど)で様々なアクションを実施する人材、
モノ=観光資源、
カネ=観光資源整備・維持のための費用、集客のためのプロモーション費
などが挙げられます。

この中で観光資源整備・維持については、
行政による様々な施策により、かなり整備や維持体制が構築されているようです。
また、お金についても、行政による予算的措置やファンドにより
財務的基盤を有する推進主体が増えています。
一方、人材については不足感を訴える声が多いようです。

日本版DMOのような推進主体では、
人材は主に2つの系統に分けられます。
プロパーと出向(行政や地域金融機関などステークホルダーから)です。
この中でプロパー人材の不足が深刻です。
なぜなら、プロパー人材の担う業務はかなり専門性が高いからです。
彼らには、
1.自地域の観光地としてのプレゼンス向上
2.入込客数増加
3.入込客の満足度向上
が期待されています。

これらの期待に応えるためには、
プレゼンス向上のためのメディアとの関係維持、
観光プラン造成のための旅行代理店との折衝、
ホスピタリティ向上のための地元人材育成
などの業務が想定されます。

彼らが取り組む業務です。
どれもそれなりの専門性が要求されます。
メディア、旅行代理店とのコネクション、マーケットトレンドを踏まえたプランの造成、
ホスピタリティへの造詣など。
現場ではこれらの能力を有する専門人材が圧倒的に少ないようです。

モノとカネが十分でも、ヒトの問題が解決されないと
「観光によるまちづくり」はなかなか進みません。
専門人材を確保することは、観光地にとって大きな課題です。
人材探索、処遇といった人材確保のための戦略を、今真剣に考える必要があるようです。